あすかは、11歳の誕生日に直人に、「おまえ、生まれてこなきゃよかったな。」、「期待してもむだだよ。ママには、おまえの誕生日よりずっとずーっと大事なもんが、山ほどあるのさ。」、「バカな子ママきらいだってさ。あすかなんて、生まなきゃよかったっていってたぞ。」と言われ、思わず、直人に水をかけてしまいます。深夜、直人と、母の話から、母が自分の誕生日を忘れていたことを知ります。そのことがきっかけであすかは声を失います。ある雨のひどい日、直人が帰ってくると、玄関にびしょぬれのあすかがうずくまっています。「何してんだよ。こんなところで。じゃまになるだろう。」と、言って肩をゆすると、あすかは、崩れるようにその場に倒れ込んでしまいます。抱え起こそうとした、あすかの体は燃えるように熱く、直人は途方に暮れてしまいます。ちょうどその時、あすかの担任の橋本先生がインターフォンを鳴らします。橋本先生の素早い指示によって助けられたあすかは静かな寝息を立て始めます。明け方、あすかが起きたのを見て直人はおかゆを食べさせます。その時、あすかの口が、「生まれてこなければ良かった。」と、動きます。直人は、後悔で泣きそうになり、深い反省を込めて、「ごめんな。」と、謝りました。 私は今まであすかに、謝ったことがない直人が謝ったのに感動したので、この場面を選びました。